「忘れた」という日本語は英語に訳そうとすると結構難しいです。
では、試してみましょう!
「忘れる」という表現に合うシンプル単語は “forget” でしょう。
これらの例文を ”forget” を使って英語に直せますか?
あー、トマトを買うの忘れた!
今日の会議が何時からだったか忘れた!
正解は
Oh, I forgot to get some tomatoes.
B: 今日の会議が何時からだったか忘れちゃった!
I forget what time the meeting starts.
日本語にすると同じ「忘れた」でもBのパターンでは現在形の ”forget” になることがわかります。
この使い分けは多くの日本人学習者が間違えるポイントです。
そして、現在形・過去形などの「時制」の間違いは日本人が思っている以上に英語話者にとっては大きな違和感を生みます。
ポイントは「今も忘れているか」
Aの文章をもう一度見ていきます。
「スーパーに買い物に行ったものの、家に帰って来てからトマトを買い忘れてしまったことに気づいた」
という状況が思い浮かびます。
ポイントは、話している現在は「トマトを買うべきだった」ということを本人はわかっていることです。
つまり「トマトを買うこと」を「忘れた」のは過去のことです。
そのため、”forgot” が正しいということがわかります。
一方で、Bの文章はどうでしょうか。
今日、会議があることは確かですが、「何時から始まるのか」がわからない
という状況です。
もう予想できたかもしれませんが、今も会議が始まる時間がわからないということがポイントです。
これら2つの文章の比較からわかることは
ということです。
”don’t remember” で置き換えられるか
日本語では同じ「忘れた」でもニュアンスによって「思い出せない」と言い替えることができるものがあります。
例えば、
彼の名前を忘れた。
=I don’t remember his name.
彼の名前を思い出せない。
上の例文のように ”don’t remember” に言い替えられるケースでは、現在形の ”forget” を使う方が良いと考えることができそうです。
【補足】slip one’s mind「ド忘れする」
“forget” と合わせて覚えておきたいのがこの ”slip one’s mind” というフレーズで、過去形 ”slipped my mind” という形で会話の中で使われることが多いです。
“slip” は「滑る」という単語ですから、「頭の中から滑り落ちる=ド忘れする」というイメージがわかりやすいです。
具体的には、忘れたものを主語にして
彼の名前を忘れちゃった。ド忘れしたよ。
という形で使われます。合わせて覚えておきましょう。
まとめ
この記事では、日本人にとってはわかりにくい「~を忘れた」と言いたい時の ”forget” と ”forgot” の使い分けについて解説しました。
ネイティブは「話している今はそのことを思い出したのか」、それとも「今も思い出せないのか」によって時制を ”無意識に” 使い分けています。
日本人にとっては最初は意識しないと使い分けることは難しいかもしれませんが、この単語だけでなく、英語全体につながってくるとことだと思うので「忘れた」と言いたいときにどっちの ”forget” なのかチェックしてみてください。
今回の記事があなたの英語学習の助けになれば幸いです。
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